下腹部痛(生理前の場合)

下腹部痛が生理前にある場合は、生理痛(月経痛)の場合が多いのですが、月経前症候群(PMS−premenstrual syndrome)、子宮内膜症や子宮筋腫などの疾患が疑われる場合もあります。また、下腹部や腰の痛みに加えて発熱がある場合には、骨盤内感染症も疑わしくなります。
生理痛の代表的な症状は、下腹部痛や腰痛ですが、時には頭痛の場合もあります。
生理痛の出現する時期は個人差があり、生理前から下腹部痛が始まり、生理が始まると楽になる女性もいれば、生理が始まって1〜2日くらいに下腹部痛が起こる女性もいます。
月経前症候群(PMS)とは、排卵後から月経までの高温期にあたる黄体期に起こる精神的、身体的、社会的症状のことです。症状や程度は個人差が大きく、150以上の症状があると言われています。
また、下腹部痛に加えて出血がある場合は、子宮内膜症の場合もありますので、婦人科を受診することをお勧めします。

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下腹部痛(妊娠初期の場合)

下腹部痛は、妊娠初期に妊娠の兆候として一度は感じるものです。
着床して胎盤が形成されていく過程において、ちくちくするような痛みを感じるようになります。また、お腹が張ったように感じることもあります。
妊娠初期とは、妊娠15週までを言いますが、妊娠のごく初期(5〜6週目)に、下腹部痛を感じたり出血する場合は、子宮外妊娠の疑いもあります。また、妊娠初期の下腹部痛が生理痛と似たような痛みなら、流産の可能性があります。このような場合は早期に産科婦人科を受診しましょう。
妊娠初期の下腹部痛は軽いものですが、下腹部痛が重い場合や痛みが強くなる場合も病院へ行くことをお勧めします。
妊娠中の下腹部痛の原因は、色々考えられますが、子宮が成長する事によって子宮を支える靭帯が痙攣などを起こすことで下腹部に痛みを感じる事もあります。下腹部痛に伴ってお腹が張る場合は、切迫流産や切迫早産の可能性もあります。通常と異なる下腹部痛は、産婦人科で受診しましょう。

下腹部痛の症状がある婦人科疾患

下腹部痛とは、種々の器質的疾患及び機能的状態によっておこる下腹部の疼痛のことです。
妊娠中の下腹部痛の原因疾患:
【妊娠初期の場合】1.流産、2.切迫流産、3.子宮外妊娠(妊卵の着床部位の異常で、突然の下腹部痛が起こりますが、卵管破裂の場合には激しい仙痛、子宮外出血があり、ショック症状を程することもあります。)
【妊娠後期の場合】1.早産(妊娠24週から37週未満の分娩)、2.胎盤早期剥離(腹部外傷や妊娠中毒症によって胎盤付着部が剥離することで、主な症状は、腹部の疼痛、子宮筋の強直性収縮、性器出血です。)、3.子宮破裂(分娩の際に子宮体部または子宮下部の子宮壁が破裂することです。狭骨盤、巨大児、陣痛異常、軟産道強靭、手術瘢痕などが原因の自然破裂と、外傷性子宮破裂があります。強烈な陣痛の反復、子宮収縮輪の上昇が主な症状であり、破裂症状として激しい穿刺性下腹部痛が起こります。また子宮破裂による出血等のためショック症状に起こします。)

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Copyright © 2008 生理前や妊娠中の下腹部痛